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VOL. 93

千代田区商店街連合会編
千代田区商店街連合会
日本の中心地、千代田区にある商店街が加盟する連合会

2023年に60周年を迎えた千代田区商店街連合会。現在は千代田区内にある41の商店街が加盟しています。都心部にある千代田区では、これまでに様々な場所で進められている開発行為やコロナ禍の影響などで、商店街の数や会員数も減少傾向にあるというのが実情です。
場所柄、他エリアからの来街者が多い商店街も多く、秋葉原駅前に広がる秋葉原電気街、神保町駅周辺の神田すずらん通り商店街などは、平日・休日問わずたくさんの人でにぎわいをみせています。
千代田区は大学が多いことでも有名ですが、今回は千代田区商店街連合会と地域の大学生がタッグを組んだ取り組みをレポート。長瀬千鶴子事務局長にお話を伺ってきました。

  • 千代田区商店街連合会
    2022年(令和4年)に事務局長に就任された長瀬さん。
  • 千代田区商店街連合会
    およそ130店の古書店が並ぶ神田古書店街にも加盟商店街が複数。秋には、神田古本まつりや神田スポーツまつりが盛大に開催されます。
  • 千代田区商店街連合会
    オフィス街の中に建つ、千代田区商店街連合会の事務局が入っているビル。
「千代田区内近接大学の高等教育連携強化コンソーシアム」との協力・連携

2018年4月に誕生した「千代田区内近接大学の高等教育連携強化コンソーシアム」(以下、千代田区キャンパスコンソ)は、千代田区等と千代田区内にある大学とが連携をとりながら、地域の発展等を目指すという目的をもって設立された組織。千代田区・地域産業界・地方の大学と、徒歩圏にキャンパスが近接する6大学(大妻女子大学・大妻女子大学短期大学部、共立女子大学・共立女子短期大学、専修大学、東京家政学院大学、二松学舎大学、法政大学)がタッグを組んで、様々な取り組みをしています。

千代田区商店街連合会 (出典:千代田キャンパスコンソ ホームページ)
大学間で相互に授業科目を提供する、「単位互換制度」も取り組みのひとつです。
学生と協力・連携し千代田区のおみやげをアピールする「千代田区MIYAGEプロジェクト」を企画。

千代田区商店街連合会は、千代田区のおみやげをアピールする「千代田区MIYAGEプロジェクト」を2023年度の事業として企画。千代田区キャンパスコンソを通して応募してきた17名の学生たちは、マーケティングやブランディングを学びながら、冊子作成、新たなおみやげの企画・開発、展示会の企画運営・開催といった3つの取り組みを担いました。「学生は、3つのグループに分かれて活動していました。最低月1回は会議をしていましたね。例えば、冊子作成を担うグループの学生は、コンサルタントからアドバイスを受けながら、お店の選定、取材、執筆に携わっていました。情報が不足しているなど、紹介記事の作成には苦戦していたようですが、『充実した活動になった』、『社会人になっても役立つと思う』などのメリットを感じたという感想をもらっています」と長瀬事務局長。
2024年(令和6年)3月29日から31日の3日間は、千代田区役所の1階ロビーにて展示会を実施。完成した冊子を配布したほか、冊子に掲載されたおみやげの展示、新たに開発したおみやげとして「もなか」の試食会を行い、その成果を形にしました。また、最終日の31日には、吉本興業のタレント「ぼる塾」の田辺智加さんや区長などによる「千代田区のおみやげ」をテーマとしたトークショーを開催しました。

千代田区商店街連合会
展示会の様子。もなかの試食会では、青のり、クリームチーズなどのトッピングを用意し、 どれが一番あんことマッチングするかをヒアリングしたとのこと。
これからも学生とともに

「千代田さくら祭り2025」では、学生たちが「春の扉に消えた千代田の謎」と題した謎解きを企画。参加者から寄せられた感想には学生が手紙で返事を書くという、人とつながることの大切さ、喜びを再認識できる施策も行っています。
「学生の提案の中には、私たちの新たな発見につながることもあります。『千代田区MIYAGEプロジェクト』では、まだまだ知らないおみやげがあるんだと驚かされました。謎解きは結構難しく、よくこのようなネタを探してきたなと感心させられましたね。これからも、学生と協力・連携しながら、千代田区の魅力を発信できたらと思います」と長瀬事務局長。若い力とのタッグで生み出される新たな価値に、期待が膨らむ取材となりました。

千代田区商店街連合会
「ちよまる」は学生考案のキャラクター。 徳川慶喜が可愛がっていたという静岡猫「ハン」がモチーフとのこと。
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※掲載の情報は2025年8月時点のものです。