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TOKYOの商店街で開業したい人必見!
こんな商店街・あんな商店街の
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VOL.
83
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JR京浜東北線、東急線「蒲田」駅西口を出てすぐのところにある商店街。駅を出ると「SUN ROAD KAMATA
(以下サンロード)」と「Sun Rise KAMATA(以下サンライズ)」のインパクトのある明るい看板が来街者を迎えてくれます。ビルのオーナーなども含めた振興組合への加盟数は約190という大規模な組織で、ナショナルチェーンの飲食店やドラッグストア、地域に密着した個人店などが軒を連ねています。
戦後のヤミ市の時代を経て、商店街が形成されたのは昭和30年ごろ。サンロードのアーケードは1965年(昭和40年)、サンライズのアーケードは1977年(昭和52年)に完成し、蒲田西口商店街振興組合が発足しました。
今回は、「東京都未来を創る商店街支援事業」の対象商店街となった本商店街に、取り組んでいることや今後についてお話を伺ってきました。
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今回お話を伺った森田充浩理事長。取材には小澤理事、金塚理事も同席してくださいました。
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平日の昼間から多くの来街者が訪れる活気ある商店街。地元住民だけでなく、近隣の企業で働くビジネスマンの姿も見られました。
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メインストリートにはアーケードがあるので、天候を気にしないで買い物ができます。
年間を通して、魅力的なイベントを開催しているという蒲田西口商店街振興組合。GWには「蒲田ファミリーフェスティバル」を蒲田東口商店街商業協同組合、京浜蒲田商店街協同組合とともに主催し、蒲田の街を盛り上げています。コンテンツは、「蒲田謎解きウォークラリー」、「消防、警察、自衛隊車両の展示や制服着用体験」、「音楽ステージ・キッズダンス」など盛りだくさん。メイン会場となる「JR蒲田駅西口駅前広場」へは、地元の親子連れなどが多く来場し、毎年賑わいを見せているそうです。
夏に開催されるのは、ステージ発表や露店の出店などがある「蒲田西口夏祭り」。10月最終週の土日に行われる「ハロウィン」では、仮装メインだった従来のスタイルを2年前に刷新し、商店街内にある6つのポイントを回ってスタンプを集めるとお菓子がもらえる「ハロウィン スタンプラリー」や「仮装フォトコンテスト」を実施しています。商店街内にポイントを設置して歩き回ってもらうことで、楽しみながら商店街のお店を知ってもらおうという点も狙いとのことです。
そして、年末のクリスマスイベントではコンサートやガラポン抽選会などを開催。会場となる「JR蒲田駅西口駅前広場」にはイルミネーションが点灯し、冬の夜空を彩ります。
5年後、10年後、その先までこの組織を維持するにはどうしたらいいのか…という考えに至り、「未来を創る商店街支援事業」への応募を決意したとのこと。その目指すところは「新しい連携と共創による社会環境に適応した魅力ある商店街」。「1.店のマーケティング力やPR力の強化」、「2.今後メインターゲットとなるファミリー層との距離を縮め、協同体制を構築する」、「3.資産を活用する」という3つの柱を掲げ、実現に向けてその一歩を踏み出そうとしています。
1については、「各店の魅力をもっと知ってもらって、売上アップにつなげていきたいんです」と小澤理事。まずはいくつかの店舗をピックアップして、3つのマーケティング手法を実装し、うまくいけば他店へも広げていかれるとのことです。
2でメインに考えているのは、ファミリー向けのイベントやコミュニティ拠点を地域住民とともに作っていくこと。組合員だけではなく、商店街利用者からの意見も採用していきながら、双方の距離を縮めていきたいそうです。
そして3では、具体的なプロジェクトが決定。来街者へ有効な情報を提供する、街の情報発信基地の役割を担うことを目的にアーケードのモニュメント部分が、ニュースや行政の案内、店舗PRなどを発信する大型ビジョンに生まれ変わることになりました。
蒲田で生まれ育ってきたという森田理事長。今後について伺うと「父がスポーツ店を開業し、私の代で2代目になります。これからも店舗が減少することなく、持続していける商店街にしたいですね。そのためにも、それぞれのお店の商売がうまくいくように、組合としてできることを考えていかなければと思っています。店主とお客さんが自然にあいさつできるような間柄も構築したいです」とのこと。また、金塚理事は「商店街を中心に、地域をもっと盛り上げたいです」と語ってくださいました。
発足から40年以上が経過した蒲田西口商店街振興組合。どの時代も蒲田という街の活気を担ってきた商店街は、今後も固定観念にしばられることなく、発展していくことでしょう。