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VOL. 81

東大泉商栄会編
東大泉商栄会
アニメと自然の街にある商店街

西武池袋線「大泉学園」駅北口に広がる東大泉商栄会。140以上の会員が所属する大規模な商店会で、飲食店、小売、各種サービス、理・美容室など、多種多様なお店が並んでいます。漫画家の松本零士先生が大泉学園に住んでいたことから、商店街のキャラクターデザインを依頼。松本零士先生によって考案された「ゆめーてるちゃん」はイベントなどで活躍しており、商店街は「ゆめーてる商店街」という愛称で地域住民に親しまれています。
東大泉商栄会の歴史は古く、創立したのは戦後の混乱が残る1951年(昭和26年)。現在は、「銀河の夜の盆踊り大会」、「アニメプロジェクトin大泉」(2023年より、「でぃっぷ1ぐらんぷり」も同時開催)といった大規模イベントを開催し、地域の人たちが「ここに住んで良かった」と思える街になるよう尽力しています。
今回は、第18回東京商店街グランプリ優秀賞を受賞した「第1回ゆめーてる商店街 でぃっぷ1ぐらんぷり」についてお話を伺ってきました。

  • 東大泉商栄会
    今回お話を伺った、「第2回でぃっぷ1ぐらんぷり」でグランプリを受賞した谷口敏之氏(左)と小熊孝尚副会長(右)。
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    小熊副会長が経営されている「Hair Salon Captain(キャプテン)」。20年ほど前に開発したという、ボディーシャンプーとしても利用できるシャンプーが好評とのこと。楽しい会話も魅力のひとつです。
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    谷口さんは、2020年にカフェ「SEVEN TWIGS」を開業。宅配弁当が好評で、利用しているお弁当サイトでは、「お弁当・お総菜大賞2021」にて優秀賞を受賞。商店会へは2023年に入会し、現在は人脈を拡大中とのことです。
コロナ禍明けに幅広い人が参加できるコンテンツとして考案

新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、中止を余儀なくされていたという「アニメプロジェクトin大泉」。これは、ジャパンアニメーション発祥の地という点を生かしながら長く続けられてきたイベントで、東大泉商栄会のほか、アニメ・映像事業者などが参画しています。
「コロナ禍明けの再開にあたって、幅広い人が参加できるコンテンツを新たに取り入れたかったんです」と小熊副会長。まずは「〇〇1グランプリ」というコンテンツに目をつけ、話し合いを重ねていかれたそうです。最終的には、参加店舗がオリジナルのディップソースを開発し、投票によってグランプリを決める「でぃっぷ1ぐらんぷり」を開催することに。ディップソースを通して参加店の味を知ってもらえた上に、投票といった参加型にすることによって、商店会と地域の方々との一体感が生まれたそうです。用意していた1,000食のフライドポテトは見事完売するなど、大きな成果が得られたイベントとなりました。なお、2024年のお題は地元のパン屋さんの「コッペパンとライ麦パン」とし、こちらも大好評でした。

東大泉商栄会
フライドポテトを500円で購入した方に、ディップソース交換チケット2枚、投票用シールを2枚配布。
グランプリは交換チケットの数で決定。ほか、投票用シールの数によって、各賞が用意されています。
グランプリ受賞後、新規のお客さまが増えました

2020年5月にカフェをオープンされたという谷口さん。「緊急事態宣言が発出された直後のオープンとなりました。本格的なアフタヌーンティーセットを楽しめるカフェとしてやっていくつもりが、いきなり店内飲食ができない状況に。そこでテイクアウトや宅配のお弁当販売もすることにしたところ、今ではそれが売り上げの多くを占めるようになり、常連さんも増えています」と、オープンからのことを語ってくださいました。当初、商栄会へは入らず、事業の安定を目指していたとのこと。そして昨年ぐらいからゆとりができるようになり、入会を決意されたそうです。
入会して数カ月がたったころ、眞木現会長より「ぜひ第2回目の『でぃっぷ1ぐらんぷり』に参加してみないか」と誘いを受けたという谷口さん。タイトな時間をどうにかやりくりして、オリジナルステーキソースに刻んだローストビーフを入れたディップソースを完成させ、グランプリにのぞまれました。
「第2回のグランプリをいただきました。おかげさまで、受賞してからは、これまで来店されていなかったお客さまが足を運んでくださったり、商店会の中でも顔なじみが増えたりしたんです」と、入会したメリットを語ってくださいました。

東大泉商栄会
2024年のグランプリ受賞店には、ちばてつや先生による色紙が贈呈されました。
これからも地域や商店街の活性化を目指していきたいです

「練馬区のSNSや西武鉄道の構内ポスターなどで集客をし、地元の方だけでなく、他区や神奈川県からの来場もありました。会場は6会場あるのですが、2024年は延べ約20,000人の方が遊びに来てくれましたね」と小熊副会長。コロナ禍が明けてすぐのイベント開催ということで、反応が心配だったそうですが、お子さんを連れた女性から「イベントを再開してもらってうれしかった」と言われたことが、とても心に残っているそうです。これからも、地域とのつながりや、街、商店街の活性化を目標に、たくさんの人が関われるイベントに取り組まれていくことでしょう。

東大泉商栄会
特設ステージでは、地域のダンスクラブによる公演、戦隊ヒーローショー、プロの歌手によるライブなども行われます。
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