商店街紹介 中野区 野方商店街振興組合

災害や開発など、さまざまな出来事に順応してきた商店街

中野区 野方商店街振興組合

西武新宿線「野方」駅を中心に広がっている5つの会(野方北原通親交会、野方本町通り商店会、野方ときわ通り商店会、野方駅前通共栄会、野方みつわ通り商店会)で構成されている野方商店街振興組合。かつては田園風景の広がる長閑なエリアでしたが、関東大震災で都市化が郊外まで広がり、文化住宅街がこの地まで進出。さらに野方駅の開業によって駅周辺には住居付店舗が軒を連ねるようになります。
1945年に終戦を迎えると、戦争の被害を受けなかった野方エリアは、さまざまな方法で物資を仕入れたことで多くの買い物客で賑わう街へ。生活必需品にとどまらず、銭湯、映画館やパチンコ店などの娯楽施設などで、活気あふれる街へと変貌していきます。
以降、環状七号線の開通や大手スーパーマーケットやチェーン店の出店ラッシュに影響を受けることになりますが、時代に密着し、個性を積極的に作り上げていくということに注力しながら、さまざまなイベントにも精力的に取り組んでいます。
※現在映画館は閉館

 中野区 野方商店街振興組合  中野区 野方商店街振興組合

緊急事態宣言が解除され、徐々に賑わいが戻ってきた商店街。1927年に開業した野方駅を中心に、飲食店、惣菜店、生活雑貨店など多彩な店舗が並んでいます。

「村上春樹の小説で、猫の街として野方が紹介されています。そんな縁から、フランスの国営放送で我が家の猫が紹介されたことがあるんですよ」と、今回お話をうかがった榎本雅則代表理事と愛猫チャオちゃん。

笑いで街が元気になるイベントを! 『エイプリルフールde街おこし ジョークの貼り紙』

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「このイベントは、振興組合が用意した紙を店舗に配布し、それぞれが考えた“ジョーク”を書いてもらって店頭などに掲出するというものです。参加は任意ですが、チェーン店なども掲出してくださっています。世相を反映した内容が多い傾向で、元号が令和に決まった昨年は店名が元号になった・・・なんてジョークがありましたね。今年はやっぱりコロナ関係のジョークがほとんどでした。イベントは不要不急なものかもしれませんが、積極的に集客するのではなく、日常生活の中でクスッとした笑いを提供して、街や来街者の方々に少しでも元気になって欲しいという思いで実施しました」と榎本代表理事。NHKや地域メディアにも毎年取り上げられており、複数の商店街が追随しているのだとか。
「集客して多くのコンテンツを用意するようなイベントはお金と時間がかかります。このイベントで振興組合が用意するのは、貼り紙のフォーマットだけです。ほとんど経費がかからないのに、高い注目度が得られるイベントです」と語ってくださいました。

のがた商店街NEWSの『エイプリルフールde街おこし ジョークの貼り紙 2020』特集号。愛猫ミャオちゃんがキャラクターとして登場。商店街を笑転街(=笑い転げる街)と表記するなどユーモアたっぷり。

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不動産会社の店頭に掲出されたジョークの貼り紙は、イラスト付きでなかなか凝った作り。ジョークの貼り紙はSNSやYouTubeでも発信し、来街できない人にも楽しんでもらえる工夫も。

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和菓子の甘さと甘いマスクをかけた、クスッと笑える和菓子店の作品。「最近はどの店舗もアイデアが枯渇気味」とのことですが、今後も笑いを交えたイベントは続けていきたいのだそうです。

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2015年にスタートし、2020年で6回目を迎えた本イベント。エスプリやユーモアに溢れて面白いと思った貼り紙コメントを、1位から3位まで選出してもらう投票を行っています。

お笑い芸人によるセミナーや寄席も開催

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「野方本町通りからパチンコ店の路地を入ると、『野方笑い地蔵尊』があります。この地蔵尊は、戦後の人々に笑顔が戻ることや街の繁栄、平和を願ってまつられたそうです。このように野方には笑いを活力源にしてきた歴史があります。
最近力を入れているのは、お笑い芸人によるセミナーです。難しいことを専門家が語るのではなく、笑いも交えながら分かりやすく芸人に解説してもらうというもので、振り込め詐欺や防災などデーマはさまざま。今理解しておいてもらいたいテーマを選ぶようにしています。また、町会会館では毎月最終日曜日の昼間に『野方笑転街 お笑い昼寄席』を催行しています。コロナ禍を機に夜から昼へ、金曜日から日曜日へと変更。入場人数を制限しつつ、夜の部には来られなかった子どもたちにも楽しんでもらっています。笑いで地域が元気になることは、本当に喜ばしいことです」と笑顔で教えてくださいました。

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野方笑い地蔵尊。1947年にまつられたと伝えられており、地域の方々によって大切に保存されています。毎月6の付く日が縁日で、特売や花火で盛り上がるのだそう。
※特売・花火は2020年9月現在自粛中

“人を集めない・できるだけ費用をかけない・話題性のあるもの”というイベントを模索中

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今後についてお伺いすると「これまでは、『盆踊り大会と夜店市』や『野方のカーニバル(地区まつり)』など集客するイベントを多数開催してきました。ただ新型コロナウイルス感染症の感染拡大が収束するまではそのままやるわけにはいきません。組合の会合では、“人を集めない・できるだけ費用をかけない・話題性のあるもの”という点に合致するようなイベントはないか?ということで意見交換をしています。
最近は30代・40代の店主もいますので、若い人のアイデアも参考にしながら検討する機会が増えました。新しいことは分からないことも多いですが、これからも時代にそった対応をし続け、お客さまのニーズに応えていくという姿勢はキープしていきたいですね。
来年は、全店が参加する『のがたタウンガイド』を作成して、来街者や会員に活用してもらいたいなと考えています。いずれは商店街グランプリをとりたいです」と力強く答えてくださいました。

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キャラクターを上手に使って、親しみやすさを演出。『のがたタウンガイド』の表紙にあるビールを持った聖火ランナーは、榎本代表理事がモデル。

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商店街イベント

エイプリルフールde街おこし ジョークの貼り紙、盆踊り大会と夜店市、野方のカーニバル(地区まつり)、チャリティ寄席、新春ビンゴ大会など

入会メリット

イベントへの参加、ホームページや発行物への掲載など

商店街情報

  • 商店街名 野方商店街振興組合
  • アクセス 西武新宿線「野方」駅よりすぐ
  • 住所 中野区野方6-8-10 北町会館2階振興組合事務所
  • TEL 03-3339-2246
  • FAX
  • URL https://nogata-1.com/

※掲載の情報は2020年09月時点のものです。