商店街紹介 荒川区 熊野前商店街振興組合 ヨガフェス編

かつての賑わいを取り戻したい! 思いついた『ストリートヨガ』のイベント

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都電荒川線や都営バス、日暮里・舎人ライナー「熊野前」駅から 歩いてすぐの場所にあるのが熊野前商店街です。全長約480メートルの商店街で、カフェ、ヨガ教室、衣料品店、果物店など約80店が元気に営業しています。駅の開業をきかっけに商店が徐々に集積し、賑わいを創出。これが、商店街の前身だったのだそうです。
月日は流れ、ここ10年ほどで経営者の高齢化や後継者不足などから空き店舗が目立つようになってきました。ここで生ま れ育った『YOGA NAIL studio Chacra』代表の斎藤さんは、“どうにか昔の賑わいを取り戻せないか"と日々考えていたのだそう。そこで思いついたのが“商店街の通りでヨガをする"という『ストリートヨガ』のイベントでした。

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熊野前商店街の愛称は『はっぴいもーる熊野前』。長く地域住民に愛される、どこかホッとする商店街です。

「商店街に寝ころんで、空を見上げながらヨガをするのは非現実的でワクワクしますよ」と、今回お話をうかがった『YOGA NAIL studio Chacra』代表の斎藤典子さん(左)と実行委員の朝倉純子さん(右)。

ニューヨークのヨガイベントを見て、思いつきました

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「あるとき、ニューヨークのタイムズスクエアで行われている、ヨガイベントの映像を目にしました。夏至の日恒例のイベントで、大空の下、多くの人が伸び伸びとヨガをやっていたんです。見ていると、頭の中で商店街の通りとリンクして“熊野前商店街の通りを使ってヨガをやったら面白いんじゃないか"と思い、さっそく若手の加盟店店主が集まる会合で提案してみました。仲間たちも同じ感想をもってくれて“やってみよう"となったんです」と斎藤さん。振興組合の理事長に提案したところ、「面白いね。やってみよう」とスムーズに賛同していただけたとのこと。集まった人がヨガをするというのがメインイベントとなるため、低予算でできるというものポイントだったようです。
これまで、従来のイベントを毎年繰り返してきた熊野前商店街。『熊の前ヨガフェス』と称した新イベントは、2017年5月に第一回目を実施しました。

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ヨガ歴は約15年という斎藤さん。「ヨガで自律神経を整えることは、ストレス解消・免疫力アップにつながります。自分を守るのは自分の力です。コロナ禍で不安な日々が続きますが、ヨガをやることで心も体もスッキリしますよ」とのこと。

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インストラクターは2名。参加者全員に音声が届くように、商店街の放送を使用。下に敷くものは、ヨガマットのほか自宅にあるバスタオルなどでもOK。2019年からはヨガマットの貸し出しも始めたのだそう。

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商店街の通りにヨガマットを敷いてポーズをとる参加者の皆さん。親子で参加するほほえましい姿も。

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商店街内に立地する荒川区立尾久小学校の特設ステージでは、ライブ演奏やダンスパフォーマンスが行われました。

商店街だけでなく、主婦ボランティアの活躍がカギに

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イベントを計画し、実行するのは人の手も必要。本イベントの実行委員は、商店街と地域の主婦で組織化されているというのが大きな特徴です。「男性は別のエリアへ働きに出てしまう方が多いですが、女性は近隣の職場で働く方が多かったり、子育てを通した仲間がいたり、地域のコミュニティがある程度確立しています。ママ友に声を掛けたところ皆さん快く引き受けてくださって、チラシやSNSを使った広報活動にも積極的に取り組んでいただけました。当日もボランティアとして参加してもらっています」と教えてくださったのは、ご家族で『natural cafe こひきや』を営む朝倉さん。『ストリートヨガ』だけではなく、飲食・物販・ワークショップ・フリーマーケットなどを同時開催し、初回は2,000人/日ほどの方が集まったそうです。以降、毎年5月の恒例イベントとなった『熊の前ヨガフェス』。多様なコンテンツがそろっているため、老若男女を問わないのはもちろんのこと、ファミリー、友達同士、カップルと来場の形もさまざまなのだそう。2019年には、約4,000人/日の来場者数を記録し、年々賑わいが増しています(ヨガは200名以上が参加)。

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はっぴい公園で行われたフリーマーケットの準備や運営、イベントの受付、ストリートヨガの準備、ゴミの管理など、主婦ボランティアが大活躍。着ぐるみに入って周りを盛り上げてくれたメンバーもいたそうです。

同じことを繰り返すのではなく、常にブラッシュアップしていきたいです

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毎年同じことを繰り返すのではなく、反省点やメンバーの提案を活かしながらブラッシュアップされています。「健康がコンセプトのひとつでもあるのですが、初年度は出店先の確保に一生懸命になりすぎて、ちょっとぶれてしまうこともあったんです。昨年は、コンセプトがぶれないよう、出店者希望者にもしっかり理解していただくことに注力しました。いいものは原料価格が高かったり、大量生産できなかったりしてどうしても割高になってしまうのですが、皆さんその価値をしっかり理解していただいたようで、思った以上に販売数が伸びたんです。高いから売れないのではなく、“健康にいいもので価値と価格のバランスがとれていれば割高でも買ってくださるんだ"ということが改めて分かりました。家族の健康を願うのはみんな同じですよね。今後は、約480mある通りをヨガの参加者で埋め尽くしたい、ヨガの様子をドローンで撮影したいなど夢は膨らみます」とのこと。商店街と女性目線という組み合わせ。今後の化学変化が楽しみです。

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イベントのコンセプトは『ヨガして、食べて、おかいもの』。ワークショップは、手形アート・キャンドル・サンドアートなど子どもも大人も楽しめる多彩なラインナップです。

※イベントの写真は2019年の『熊の前ヨガフェス』を撮影したものです

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商店街イベント

ポイントバンバンセール、金土セール、くまのまえカーニバル、熊の前ヨガフェス、イルミネーションの点灯など

入会メリット

イベントへの参加、新規イベントの企画や商店街への提案なども可

商店街情報

※掲載の情報は2020年7月時点のものです。