商店街紹介 世田谷区 下高井戸商店街振興組合

生鮮三品が充実。地域の安心・安全面にも配慮している商店街

世田谷区 下高井戸商店街振興組合

京王線・東急世田谷線「下高井戸」駅からすぐのところにある『下高井戸商店街』。日大通り、駅前通り、北口レンガ通り、公園通り、世田谷線周辺、シネマ通りからなる商店街で、すぐ近くには住宅街が広がっています。組合員数は約250。ほかの商店街に比べると生鮮三品を扱う店舗の割合が高く、毎日食材を求める来街者で賑わいをみせています。
商店街の母体になったのは昭和初期につくられた『七軒町町会』。その後『商和会』『商和会商店連盟』『商和会』と名前を変え、1972年に『下高井戸商店街振興組合』が設立されました。
キャッチフレーズは“愛・ふれあい・MOTTO・しもたか"。近隣の住民だけでなく小・中・高・大学や行政などとも連携し、イベントや事業などを実施。地域の安心・安全面にも配慮しながら、日々元気に営業しています。

 世田谷区 下高井戸商店街振興組合  世田谷区 下高井戸商店街振興組合

さまざまな、野菜や果物が並ぶ『内田青果店』(写真上)。コロッケやメンチカツなどの総菜が豊富な『肉と総菜の堀田』前には、行列ができていました(写真下)。

「下高井戸は、甲州街道の第一宿場町『高井戸宿』として街が形成。その後、中央線の開通で人口が減った時期もありましたが、関東大震災や京王線の下高井戸駅ができたことで人口が増。それに伴って駅周辺の商店が増えていったそうです」と教えてくださった、旦尾 衛(あさお まもる)理事長(左)と石井 健夫事務局長(右)。

“商店街には何でもある"。視点を変えて、無理なく備えられる防災対策のハンドブックを作成

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「防災グッズというと、セットで売られている非常用持ち出し袋が一般的だと思います。でも、緊急時に必要なものが入っているにも関わらず、実際のところはあまり売れていないみたいなんですね。備えておくことは大切なのに、どうして売れないのだろうと考えたときに“物がたくさんある時代に乾パンなのかな"と思ったんです。商店街では食材・雑貨とたくさんのものを販売しています。視点を変えて、商店街にあるものを利活用して防災に備えられないか・・・ということになりました」と石井事務局長。そこで、株式会社危機管理教育研究所の協力を得て、2014年に『しもたか商店街生活防災ハンドブック』を発行。防災の基礎知識や商店街マップのほか、普段食べている冷凍食品、各家庭のキッチンに必ずあるラップの多様な活用方法などを掲載し、防災グッズは特別なものではなく、“普段から使っているものでも防災グッズになる"ということを伝えています。

ハンドブックはホームページでも公開中。冊子を配布するだけではなく、シンポジウムを開催し啓蒙に努めていらっしゃいます。

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災害時、最低限必要な備蓄量の目安は1週間以上とされている食料。ハンドブックでは、災害だけを意識した備蓄というようにハードルを上げずに、平常時に食べている冷凍食品や長期・常温保存できるものを少しずつ多めに購入しておくこと、つまり日常の延長で無理なく備えることの大切さを訴えています。

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ハンドブック作成時には“非常時に使いやすい食料品は?"と各店に質問。写真はその回答を目的別に分類してまとめたものです。日常の食材と災害時に役立つものが可視化されているため、分かりやすいと評判とのこと。

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本来の目的以外にも多様な使い方ができる日用品。理解しやすいようにイラスト付きで解説されているだけでなく、どんな店舗で販売されているかが記載されている点もポイントです。

商店街があるからこそ安心して住める街。常に地域住民との共存を模索

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商店街の存在価値は、昔と今では大きく変わってきているとのこと。「昔はお店が商品を店頭に並べ、それを近所に住むお客さまが買いにくるという時代で、買い物をする場所でした。でも、スーパーマーケットでの買い物やネット通販など、物の流通方法は多様になっています。商店街の強みは地域に根差せることです。ここを活かして、ただ商品を売るのではなく、公共的な役割も持ちながら、商店街があるからこそ安心して住める街と感じでもらえるには、と常に考えています」と語ってくださいました。振興組合事務所の1階にある『しもたかステーション』の設立もその考えに基づいたもの。トイレや休憩用の椅子、飲水、ベビーベッドなどを用意しているほか、街のコンシェルジュとして情報を発信したり、荷物預かりやお荷物配達などを受け付けたりし、さまざまなニーズに応えています。また、緊急事態宣言解除後には商店街放送を使って、分散登校時の注意点を発信。「分散登校によって、いつもは歩いていない時間帯にも登下校する生徒がいます。交通事故などにつながらないよう、地域や組合員に15分に1回の頻度で伝えていました」と教えてくださいました。

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来街者の憩いの場となっている『しもたかステーション』。「テレワークが進んでいるせいか、最近は平日でもオムツ替えに立ち寄るお父さんが増えてきました」と石井事務局長。●所在地:世田谷区松原3-30-12(駅前通西友前)●営業時間:10時~18時 ●定休日:水・日

どんな状況でも、地域の楽しみを創出していきたい

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新型コロナウイルス感染症の感染拡大で、毎年実施しているイベントは開催できない状態。そのような中、代替案を考えていらっしゃるのだそうです。「地域の方々は毎年イベントを楽しみにしています。特に子どもたちの喜ぶ顔を見られないというのはとても残念なこと。でも今は集客するイベントをするのは難しいというのが現状です。そこで、子どもたちから募集した絵でアートフラッグを制作し、商店街中に掲出する企画を考えています。自分の描いた絵が街中に飾られたらうれしいですよね。子どもたち、親御さん、おじいちゃん、おばあちゃん、地域の方々の笑顔が見られるすてきな空間になると思います。コロナ禍の影響はまだまだ続くことが考えられますし、これからも不測の事態が発生するかもしれません。私たちはこれまでさまざまなイベントで地域とのつながりを確立してきましたが、そこで生まれたコミュニティも多くあります。つながりを絶やすことなく、今できる地域の楽しみを創出していきたいです」と語ってくださいました。

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日大通り沿いにある、世田谷区立松沢小学校。2008年に竣工した新校舎は、商店街や地域住民の意見を取り入れ開放的な雰囲気に。アリーナはしもたか音楽祭(主催:下高井戸商店街振興組合しもたか音楽祭実行委員会)の会場ともなっているとのこと。

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商店街イベント

しもたか大さくら祭り、しもたかサマーフェスティバル、しもたか音楽祭など

入会メリット

ホームページへの掲載、各種イベントへの参加など

商店街情報

  • 商店街名 下高井戸商店街振興組合
  • アクセス 京王線・東急世田谷線「下高井戸」駅よりすぐ
  • 住所 世田谷区松原3-30-12 (下髙井戸商店街振興組合)
  • TEL 03-3322-5945
  • FAX 03-5300-3347
  • URL http://www.shimotaka.or.jp/

※掲載の情報は2020年06月時点のものです。