商店街紹介 国立市 協同組合 国立旭通り商店会

街の発展とともに、栄えてきた商店街

国立市 協同組合 国立旭通り商店会

かつて谷保村と呼ばれていた国立エリア。1925年(大正14年)、箱根土地(株)(西武グループの基礎を形成)が現在の国立駅付近で土地の買収や開発を進め、学園都市として整備されました。
国立駅まで通じるいくつかの道路が開通しましたが、そのひとつとなるのが旭通りです。国立駅が開業した1926年ごろはまだ商店街と呼べるほどの店舗数はありませんでしたが、1930年に東京商科大学(現一橋大学)本科生が神田から移ってくると、商店数が増加。1931年には国立地区全体の商店で「国立商栄組合」を結成しました。1945年以降は時代に合わせた変遷を続け、2001年「協同組合 国立旭通り商店会」となり、法人化を果たしています。
現在は、旭通りはじめ会・旭通り中央会・旭通りあさひ会の3ブロック、約170店が元気に営業中。商店街活性化に向けてさまざまなことに取り組んでいます。

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商店会が所有するコミュニティー・スペース旭通りという建物の敷地に設置されたピアノ。「Piano Pia-no(ピアノピアーノ:イタリア語でゆっくりを表す言葉)」というイベントで、誰でも気軽に弾くことができる。(上) Piano Pia-no(ピアノピアーノ)のチラシ。(下)

「駅前は、ドイツの学園都市であるゲッティンゲンをモデルに地区開発が行われたそうです。1926年から分譲がスタートして、1区画300坪もあったと聞いています。一橋大学があるのはもちろんなのですが、大学教授などの住宅、通称プレスタウンという新聞社の社宅があったことも手伝ってか、文化的な雰囲気がただよう街ですね」と国立の紹介をしてくださった吉垣孝理事長。

お客様の価値観に合わせたサービスを提供する「国立・街のコンシェルジュ」

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「イベントを開催しても、賑わう割には商店の売り上げにつながっていないことに疑問を感じていました。イベントを楽しんでいただくのはもちろん喜ばしいことなのですが、やはり本業でお客様にサービスや商品を提供するのが本来の姿ではないかと考えていました。そこで、商店会のメンバーと月1回集まって、今後どういった取り組みをすべきか話し合うことにしたんです」と、中心メンバーの川井さん(株式会社一歩堂 代表取締役)。あるとき、お客様に会議へ参加してもらったところ、“商店街には欲しいものが売っていない”と口をそろえて言われたとのこと。「でも、いろいろお話をしていく中である方の気に入っている日本酒が、商店街内の酒屋に売っていることが分かりました。売っていないのではなく、知らないだけなのかもしれない・・・それなら優れた店を知ってもらおうとなったんです」と教えてくださいました。
充実したサービスを提供するために、専門店や優良店に来店する方の属性をチェックしたそうですが、年齢や性別などはバラバラだったのだそうです。そのような中、これらのお店に通われる方の行動を観察してみると、商品説明をしっかり読んでいたり、成分をチェックしたりと、商品の持つ価値を確認されていることが分かったとのこと。「値段が安いとか高いとかではなく、価値で買い物をされているということがはっきりしました。そこで価値観に合わせたサービスを提供するために考えたのが、国立・街のコンシェルジュです」と明かしてくださいました。

こちらは、国立・街のコンシェルジュ事業のポスター。参加店の店頭に掲出し、周知につとめた。

優良店の紹介時には、名刺の裏を紹介状代わりに。特別感を持っていただくのが目的

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具体的な事業内容について伺うと「接客中にいろいろとお話をさせていただく中で、仲間の優良店を紹介するというシンプルなものです。ただし、初めてのお店へはいくら紹介でも“●●さんの紹介で”と口に出して入っていくのは勇気が必要という方もいらっしゃいます。そこで、名刺の裏に“当店の大切なお客さまです。どうぞよろしくお願いします”と一筆書いて紹介状のようにしてお渡しすることで、安心感と満足感を感じてお店に足を運んでいただくというシステムを考えました。これなら、お金をかけないで各店の紹介ができるので、負担も少なくよかったと思います。サービスというと値引きを考えがちですが、そんなことをしなくても、優良店であれば成り立つことが実証されました」と教えていただきました。
「もちろん紹介先では手厚く接客してもらえるでしょうし、良さも十分伝わると思います。今はインターネットでなんでも手に入る時代ですが、せっかくお店に来ていただいたのですから、ネットではできない体験をしていただきたいですね。私が紹介したお店のファンになって、常連客になった方もいらっしゃるんですよ」と川井さん。

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名刺の裏だけでなく、紹介状を作成して活用しているお店も。

第10回東京商店街グランプリで準グランプリを受賞

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企画を広く知ってもらうために、参加者を募って優良店を案内するツアーも実施されたそうです。このときは、“コンシェルジュ感”を出すために、参加店の店主やスタッフは蝶ネクタイをしてツアー客を出迎え、商品などの説明をしたとのこと。さまざまな取り組みを経て、国立・街のコンシェルジュ事業は注目されることとなり、『第10回東京商店街グランプリ』で準グランプリを受賞されました。
今ではクリスマスの時期、地元住民に国立で過ごしてもらおうと、#国立タキシードというインスタグラムのイベントを企画・実施されています。これは、タキシードを着た店舗スタッフや市役所の職員をみつけて写真を撮影し、画像と#国立タキシードをインスタグラムに投稿すると、抽選で景品があたるというものです。
「万が一を考えて躊躇してしまうと9999のチャンスを逃してしまいます」と川井さん。5店から始まったこの取り組みは、今では参加店も増え、街の活性化にもつながっています。

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ツアーでの案内人。今後もそれぞれが地域一番店を目指し、最適なサービスを提供していきたいとのこと。

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商店街イベント

国立・街のコンシェルジュ、Piano Pia-no、くにたちビアガーデンなど

入会メリット

「国立・街のコンシェルジュ」、各種イベントへの参加、HPへの掲載など

商店街情報

  • 商店街名 協同組合 国立旭通り商店会
  • アクセス JR中央線「国立」駅より徒歩すぐ
  • 住所 国立市東1-7-6-102(事務所)
  • TEL 042-580-3636(事務所)
  • FAX 042-580-3606(事務所)
  • URL http://www.kunitachi-asahi.com/

※掲載の情報は2019年3月時点のものです。