「空き店舗事業として、2013年11月に助成金を利用して“江古田ゆうゆうひろば”を開設しました。地域のコミュニティー創出の場という位置づけで、多くの方に利用していただきたいと考えています。現在は、毎週土曜日、江古田将棋教室という団体が利用しています。プロの指導者のほか、主に小学生が来ていますね」と教えてくださったのは、理事長。この将棋教室は、商店街内の別の場所で入門コースから上級コースまでを開設していましたが、室内が畳だったため正座に慣れていない小学生はなかなか集中できなかったのだとか。そこで、「江古田ゆうゆうひろば」に机と椅子があることから、小学生向けのプレ入門コースの活動場所として利用することになったそうです。

「江古田ゆうゆうひろば」の外観。商店街のマスコットキャラクターである「ゆう太くん」「ゆう子ちゃん」が目印となっている。

折りたたみ式の机やパイプいすは自由に利用可能。奥にはカーテンで仕切られたスペースがあり、着替えが必要な時も安心。

「江古田ゆうゆうひろば」の利用案内。単発や個人だけではなく、定期利用や企業利用も大歓迎とのこと。申し込みや質問などは「化粧品の牡丹」（03-3948-0777）まで。

将棋教室の子どもたちは、いつも元気いっぱい。
助成金の支給は2019年3月で終了。「“江古田ゆうゆうひろば”だけでなく、例えば、振興組合で駐車場経営をするなど安定的に収入が得られる事業をやって、いずれは組合員に還元できたら」と理事長。近隣商店街での成功事例を参考にしながらいろいろと検討されているとのこと。

振興組合設立だけでなく、練馬区の商店街で最初に手掛けた事業が多いのも「栄町本通り商店街」の特徴です。
道路のアスファルト化・カラー塗装化、店舗や商店街のPR時に使用する電飾看板をア―チに設置するなど、今では当たり前になっていることをどこよりも早く取り入れてきました。また、1969年8月、東京都で最初のお買い物道路として16時～19時まで車両通行止めを実施。のちに、全国各地で行われるようになった歩行者天国の先鞭をつけた取り組みとなりました。
利用者の安全や安心に対する施策にも積極的で、防犯カメラやAEDの設置なども進めていらっしゃいます。「AEDは万が一のときに動作しないと意味がないので、メンテナンスやチェックもしっかり行っています。防犯カメラは東京オリンピック・パラリンピック開催の関係もあって、2017年末に増設し、現在は33台稼働中です。防犯カメラの効果についてはテレビ番組の企画で検証していただきました。設置して安心してしまうのではなく、最後まで責任をもって対応したいです」と理事長が取り組みについて語ってくださいました。

奇数月の第4土曜日に開催する「江古田ナイトバザール」は130回を超える（2018年10月現在）イベントで、地域の中学生によるよさこいソーランや吹奏楽部による演奏、サンバパレード、アンパンマンショーなど、月別に違った催し物が実施されます。商店街内には露店が並び、毎回多くの地域住民で賑わうとのことです。
10月最終土曜日にある「ハロウィーンパーティー」も盛況で、思い思いの仮装をした親子連れが、自転車に乗ってわざわざ練馬駅のほうから遊びにくることもあるようです。 「庚申の会ビッグサービスデー」は商店街内にある庚申塚に由来したもの。長寿・健康を願う庚申信仰にちなんで偶数月の15日に行われています。
また、近隣商店街との合同イベントである「江古田はひとつ（毎年10月開催）」は「江古田ゆうゆうロード」「いちば通り商店街」「江古田駅北口商店街」を巡るスタンプラリー。300円以上の買い物で1つスタンプが押してもらえ、5つ集めれば練馬区内共通商店券500円分と交換してもらえます。