商店街紹介 新宿区 新宿ゴールデン街商店街振興組合

独特のしきたりを知って楽しむ、文化人が集う商店街

新宿区 新宿ゴールデン街商店街振興組合

「新宿」駅西口から徒歩10分ほど、区役所通りを越えたあたりに位置するのが新宿ゴールデン街商店街です。2,000坪ほどの区画には昭和20年代に建てられたという2階建ての木造長屋が並び、290軒ほどの飲食店が営業中。2020年には新宿ゴールデン街商店街振興組合が発足し、発展・継続のためにさまざまなことに取り組まれています。
起源は戦争終結後に新宿駅の東側にあった闇市「竜宮マート」で、GHQが闇市撤廃を指示したことによって各店舗が歌舞伎町のこの地に移転してきたのだそうです。その後青線時代を経て、1958年の売春防止法施行以降は飲み屋が密集するエリアに変貌。3坪もしくは4.5坪の店内では、作家やジャーナリスト、演劇関係者などがお酒を飲みながら議論を交わすようになり、文化人の街として賑わう商店街となっていきました。それぞれの店にはルールや個性があり、『はしご酒があたり前』『チャージ料(席代)がつくお店がほとんど』など、街自体に独特のしきたりがあるのも特徴です。

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外波山理事長が1979年の秋から経営されている「クラクラ」。2階部分が2棟つながっており、新宿ゴールデン街の中では広い店舗。店内に掲示してあるボトルキープ表には著名人の名前も。開店の日から、毎晩たこ八郎さんが飲みに訪れていたとのこと。

劇団「椿組」主宰、舞台や映画などで活躍されている外波山(とばやま)文明理事長。

商店街の継続や安心・安全な街になることを願って、振興組合を設立

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「若い店主も増えてきたことですし、街はこのまま残していきたいけれど設備の老朽化などが課題でした」と外波山理事長。大きな地震が起きたら落ちてしまいそうな街灯は、いつも悩みの種だったとのこと。街灯の所有者は地主さんだったそうですが、そのままでは助成金などが受けられず、すべてを取り替えるにはかなりの負担になってしまいます。そういった背景などもあり、街灯は振興組合で引き取る形をとって2020年4月に新宿ゴールデン街商店街振興組合が誕生しました。コロナ禍でイベントなどは中止になってしまいましたが、そろいの法被を着て夜警をしたり、時短営業厳守を呼びかけたり、可能な限りの活動は実施していたとのこと。今後は助成金を上手に活用しながら防犯カメラを設置するなどし、安心・安全な側面も強固なものにしていきたいそうです。

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個性的な看板が並ぶ、商店街の通り。商店街内の道路は全て私有地のため、撮影等には許可が必要。

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2020年4・5月の緊急事態宣言下、夜警で着用したという法被。懐中電灯・警棒・拡声器を持って街中をまわったとのこと。

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新宿ゴールデン街と花園街とに分かれていた名称を、2020年12月1日から「新宿ゴールデン街」と統一。看板も一新しました。

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毎年8月の最終日曜日に開催している(2020年は中止)という納涼感謝祭のパンフレット。店の外に各店の露店が並び、気軽にお店の味を楽しめます。飲酒は店内のみとなりますが、この日だけは1杯500円というルール。スタンプラリーで10件分埋まると1,000円キャッシュバックがあるというのもポイントです。

店舗オーナーたちが一致団結して反対した、二度の立ち退き騒動

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今でこそインバウンドなどで注目されるようになり、テレビや雑誌にも取り上げられることの多い新宿ゴールデン街商店街ですが、これまでには二度の立ち退き騒動がありました。
「一度目は1980年代後半のバブル期で、地上げ屋がやってきたんです。こっちとしては、せっかく商売をやっているのにどうして出ていかなければならないんだとなりますよね。双方が対立する中で不審火騒ぎなども起きてしまって、これではまずいと店舗オーナーが集まって『新宿花園ゴールデン街を守る会』を結成しました。以降、地上げや再開発に反対する活動を地道に続けていき、沈静化したという経緯があります。二度目の騒動は、今から15年ぐらい前に起きました。新宿ゴールデン街やその周辺をなくして50階建てのビルを建てるという計画でしたが、もちろん断固反対して今にいたります」と外波山理事長。ほどなくして、ミシュラン・グリーンガイドに掲載されて観光客などが増えてくると、区が商店街の保存に向けて協力的になり、2017年には5者協議※の「新宿ゴールデン街まちづくり協議会」が発足。昭和の風情を残しつつ、防災にも注力した街づくりを目指して活動されています。
※新宿区と三光事業組合(所有者)新宿三光商店街振興組合(店子)花園街商業協同組合(所有者)新宿ゴールデン街商店街振興組合(店子)

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バブル期の活動時には、ゆかりの著名人にデザインしてもらったTシャツを販売して軍資金にし、遊歩道で餅つき大会を開催して街の元気さをアピールしたり、夜明けまで夜警をして防犯・防災につとめたりされていたそうです。

酒場は人と人とをつなぐ交差点

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最後に、外波山理事長に新宿ゴールデン街への思いについてお聞きしたところ「ここは、長野県から上京してきた私に、お酒の飲み方や人との付き合い方を教えてくれた街。出会いもたくさんあって、それがきっかけで映画に出演することができました。酒場というのは人と人とをつなぐ交差点だと思うんです。業界も違う知らない者同士、席が隣り合わせになってひょんなことから話が盛り上がるってこともあるでしょう。お酒を飲むだけじゃなくて、お酒を通して色々なことが生まれるというのが酒場というもので、これこそが酒場文化だと思います。そんな酒場が建ち並ぶ新宿ゴールデン街は、生活の一部であり自分を育ててくれたところ。人と人がつながっていく場所として、これからも残していきたいですね」と語ってくださいました。

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「クラクラ」のカウンター席。満席時に新しい来店者がきたら、席を譲って次の店へというのが新宿ゴールデン街ではスタンダードなマナー。

商店街イベント

新宿花園ゴールデン街桜まつり、納涼感謝祭など

入会メリット

イベントへの参加、ホームページへの掲載など

商店街情報

  • 商店街名新宿ゴールデン街商店街振興組合
  • アクセス 「新宿」駅より徒歩10分
  • 住所新宿区歌舞伎町1-1-9(クラクラ)
  • TEL 03-3209-3660
    (19:00 ~ 24:00 理事長 外波山とばやままで)
  • FAX
  • URL http://golden-gai.tokyo/

※掲載の情報は2021年03月時点のものです。