商店街紹介 中野ブロードウェイ商店街振興組合

ショッピングセンターと居住区が一体化した、先進的な複合ビル

中野区 中野ブロードウェイ商店街振興組合

中野駅北口を出て中野サンモール商店街を進んでいくと、10階建てのビル「中野ブロードウェイ」の入り口が見えてきます。中野ブロードウェイは、高層階がマンション、低層階がショッピングセンター「中野ブロードウェイ商店街」という構造の複合ビル。もともとは住宅や商店が立ち並ぶ一角だったという土地に中野ブロードウェイが誕生したのは、1966年のこと。全長140m、地上10階建というスケールは、巨大建築として注目を集めました。
中野ブロードウェイのコンセプトは、マンションの住人が「外に出なくても生活できる」というもの。商店街のフロアでは生鮮食品を扱うほか、飲食店やブティック、医療系の施設など、生活に必要なお店を揃えてオープンしました。
マンション部には、庭園やプールの付いた屋上や、お客さんが泊まれるゲストルームを完備。先進的だったこうした取り組みは、現在でもほとんど形を変えずに残っています。

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現在の中野ブロードウェイ(上)と、中野ブロードウェイのオープン前、広告に使用された外観イメージ図(下)。

「座るより歩いている方が好きなんですよ」という金子義孝事務局長。その行動力を源に、毎年たくさんのイベントを仕掛けています。

「サブカル」「時計」の聖地として海外にも知られる存在に

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「中野ブロードウェイ商店街が『サブカルの聖地』と呼ばれるようになったのは、バブルが弾けた後(1993年ごろ)からですね。日本経済が大変な状況になった一方で漫画ブームが起こり、予想もしなかったマーケットが生まれたんです。その先駆けとなったのが、1980年から出店していた『まんだらけ』。漫画やグッズの買取と販売で大変な評判を呼び、店舗を拡張していきました。まんだらけ以外にも、サブカル的なお店が次々に出店していましたね。新しいお店がたくさん生まれたのは、商店街のオープン時から経営してきた方たちの高齢化やバブル崩壊により、お店を貸したり売ったりする動きが活発になったから。それからというもの、若い人や外国人のお客さんが随分増えたんです」
現在では「サブカルの聖地」として有名な中野ブロードウェイ商店街ですが、実は「時計の聖地」としても広く知られています。
「以前に比べて、時計のお店も増えました。もともとプロ用のカメラを扱っていたお店が、時計の買取と販売も始めるようになったんです。ここ10年くらいで高級腕時計を求める外国人が増えて、『時計の聖地』と呼ばれるようになりました。中古でも品質が安定している商品が揃っているので、その分お店への信頼が厚いのだと思います」

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「サブカルの聖地」として世界的にも知られる「まんだらけ」。中野ブロードウェイ商店街だけで30店舗近くも展開しています。

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中野ブロードウェイ商店街は「時計の聖地」としても有名に。3階に並ぶ時計屋さんでは、高級ブランドを多数取り扱っています。

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コロナ禍でも需要が衰えない、地下フロアの生鮮食品売り場。周辺地域から買い求めるお客さんも多いとか。

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インバウンド需要をいち早く見据え、2016年に中野ブロードウェイの「築城」50年を記念して作られた「中野ブロードウェイ城」。

この商店街はお祭りが大好き。いろいろな年代の人が参加できるイベントを開催しています

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「商店街で特に力を入れているイベントのひとつが、2021年の開催で11年目に入った『NAKANO街中まるごと美術館!街角アール・ブリュット展』です。ここで展示している『アール・ブリュット』とは、専門的な美術教育を受けていない人々が、独自の発想と方法によって生み出す芸術作品のこと。中野ブロードウェイ商店街が社会福祉法人「愛成会」と連携して始めたイベントが共感を呼び、現在は中野駅周辺のさまざまな商店街や商業施設と一緒に開催しています。イベントを開催している約1カ月間(2021年は1月23日~2月23日)、参加している商店街でアート作品を紹介しています。毎回、多くの方に見ていただきたいという思いで開催しているんです。
長く続けているイベントとしては、区内の園児や小学生ら約600人が参加する『ファミリーの絵コンクール』があります。夏休みの出来事を絵にしてもらうというもので、スタートして約35年になりますね。このほかにも、地方とのコラボによる物産展や、子どもからお年寄りまで楽しめる『絵手紙展』など、いろいろな年代の人が参加できるイベントがたくさんあるんですよ」と、語ってくださった金子事務局長。全国から若者が集まる商店街でもある一方、こうした地域密着のイベントも多数開催しているとのことです。

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2021年の「NAKANO街中まるごと美術館!街角アール・ブリュット展」開催期間中は、各階の壁面に約40点の作品を展示していました。

地方に住む方からも“中野に住みたい”と思われるような街に発展するといいですね

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「中野区も商店街がだいぶ減ってしまいました。しかし、70歳以上でも元気で優秀な方が多いので、こうした方たちが活躍できる場として、空き店舗で地方の物産販売などができないかと考えています。もし儲からなくても、生きがいになるし、メリットはたくさんあると思います。
いま、中野サンプラザや中野区役所などを含む、中野駅新北口駅前エリアの再開発が話題になっていますが、こんなときこそ“中野区をどういう街にしたいか”というビジョンが必要です。ただ箱物を作るのではなく、道路を整備して緑あふれる公園もできてほしい。地方に住む方から“中野に住みたい”と思われるような街に発展していくといいですね」と、中野の展望について話してくださった金子事務局長。中野ブロードウェイ商店街の今後については「インターネット上で商店街を利用できる『バーチャル商店街』をやってみたい」と語るなど、商店街の新たな可能性の探究に余念がありません。

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平日でも活気のある中野ブロードウェイ商店街。レトロな趣を残したお店も目立ちます。

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商店街イベント

NAKANO街中まるごと美術館!街角アール・ブリュット展、ファミリーの絵コンクール、絵手紙展、各種セール、物産展など

入会メリット

イベントへの参加、ホームページやガイドブックへの掲載など

商店街情報

  • 商店街名中野ブロードウェイ商店街振興組合
  • アクセスJR線/東京メトロ東西線「中野駅」北口から徒歩5分
  • 住所東京都中野区中野5-52-15
  • TEL03-3388-7004
  • FAX03-3388-7057
  • URL https://nakano-broadway.com/

※掲載の情報は2021年02月時点のものです。