商店街紹介 台東区 浅草新仲見世商店街振興組合

アーケードの全長は約380メートル。1~5部会の部単位で成り立つ商店街

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新仲見世商店街は、台東区浅草にある商店街。1~5部会の部単位で成り立っており、2019年現在の組合数は108店舗となっています。アーケードのある商店街としては東京で最も歴史があり、アーケードの全長は約380メートル。雨天や降雪時も傘をささずに買い物ができるので、高齢者や車いす利用者なども快適に過ごせるようになっています。
その歴史は浅草エリアにあるの他の商店街に比べて新しく、関東大震災後の区画整理からスタートしました。1930年に浅草松屋が開店したことで六区振興街までの道が整備され、その沿道に商店街らしい形態が誕生。東京大空襲で街は焼失してしまいましたが、1948年ごろから各部会で活動を開始し、アーケードの設置や共同大売り出しなどを通して活気を取り戻していくことになります。

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仲見世通り、浅草中央通り、オレンジ通り、公園通りをそれぞれ横切って1~5の各部に分けている。写真上は理事長が経営されている『デイジー』の外観。カラフルなバックや小物が印象的だ。

「手作りを続けている2代目・3代目のお店が多い商店街です。1978年6月20日に法人化し、浅草新仲見世商店街振興組合となりました」と、今回お話をうかがった大谷友孝理事長。

観光地ではなく、かつての繁華街を取り戻したいです

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浅草は、明治、大正、昭和と文化の発祥地として栄えてきた街。新しいものを求める人が足を運び、繁華街としてにぎわっていました。戦後は、東映、東宝、松竹、日活、大映といったすべての映画会社の映画館、パチンコ店・スマートボール店などの遊技場、ダンスホール、遊園地、見世物小屋などに昼夜問わず多くの人が集まっていたそうです。
そのような中、オイルショックを機に状況が変わっていったとのこと。「生活環境の変化や映画館の閉鎖が続き、かつてのようなにぎわいがなくなっていきました。そこで当時の担当者が打開策を考え、『浅草サンバカーニバル』を実施し、人を呼び戻そうと尽力したそうです」と大谷理事長。「平日は1万人以上、休日は2万人以上の来街者があります。ただ、かつての繁華街のような機能はなく、観光地化しているのが現状です。繁華街時代から営業を続けているお店がほとんどなので、当時のような繁華街を取り戻したいと努力を重ねています」とも語ってくださいました。

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連日多くの観光客でにぎわう『浅草寺 雷門』。新仲見世商店街は、年間約3,000万人の人が訪れる「浅草」の東西を結ぶ浅草最大のショッピングモール。

『一声隊』で来街者や組合員とコミュニケーションをはかっています

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「2009年、老朽化したアーケードを取り壊し耐震性のあるものに取り換えることになりました。完成は2011年の2月末。その約半月後に東日本大震災に見舞われましたが、新アーケードのおかげで乗り越えることができました。総工費は約8億円で、都と区の助成金・補助金を利用したんです。申請時に(公財)東京都中小企業振興公社より“ソフト事業”への指導がありました。その一環としてスタートしたのが『一声隊』です。これは、毎週月曜日と金曜日の15時から理事と組合員がそろいの半纏を着て商店街を往復し、来街者や組合員とコミュニケーションをとるという活動です。来街者には道案内をしたり、ティッシュやマップを配布したりしています。道路清掃もやりますし、新仲見世のマスコット“新にゃか”も同行しているんですよ」と教えてくださいました。

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記念撮影や買い物時の困りごとなどさまざまなことに対応しているとのこと。この半纏を見かけたらお声がけを。

伝統だけではなく、新しい取り組みにも尽力

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夜間パトロール、ガム剥がし、道路清掃などとその地道な活動は多岐にわたります。また、参加者には羽子板ストラップと買い物券を進呈(ラリーの回数によって進呈枚数は変更)する『羽根突き大会』、毎年2月に実施する『新仲見世謝恩福引抽選会』など各種イベントも充実しています。2014年には、商店街組合の加盟店である『マルベル堂』の協力を得、昭和のスターのブロマイドを横2.4メ―トル・縦1.5メートルに引き伸ばしたパネルをアーケードの天井につるすという『アーケードギャラリー 昭和歌謡史』というイベントを実施。ヒット曲を流したほか、パネル近くの柱に貼ってあるシールにスマートフォンをかざすとスターのプロフィールが見られるというサービスも提供し、滞在時間の延長をはかりました。
『新仲見世MAP』は、日本語・英語・中国語版を用意。観光客がお店を利用しやすい環境づくりへの努力もおしまないとのことです。「伝統だけではなく、新しい取り組みが重要」と大谷理事長。今後も、商店街の動きから目が離せません。

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こちらが『新仲見世MAP』。ジャンル別にお店が色分けされており分かりやすいつくり。新仲見世のマスコット“新にゃか”のグッズ取り扱い店も要チェック。

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新仲見世のマスコット“新にゃか”は、さまざまなご当地キャラとコラボしながら新仲見世商店街をPR。詳しくは新にゃか特設サイトを

近隣の空き店舗を探す

商店街イベント

ほおずきストリート、羽根突き大会、羽子板ストリート、新仲見世謝恩福引抽選会など

入会メリット

商店街ホームページやマップへの掲載、各種イベントへの参加など

商店街情報

  • 商店街名 浅草新仲見世商店街振興組合
  • アクセス 都営浅草線・東京メトロ銀座線・東武スカイツリーライン・つくばエクスプレス「浅草」駅より徒歩
    ※通りによって徒歩分数は異なる
  • 住所 台東区浅草1-39-2
  • TEL 03-3844-5400 (浅草新仲見世商店街振興組合事務所)
  • FAX
  • URL https://www.asakusa-shinnaka.com/

※掲載の情報は2019年10月時点のものです。